Art Stamp Rally 2018
展示アート・作品一覧
鉄地河原 勝彦Tecchikawara Katsuhiko
- 所属:
- 当麻かたるべの森
「無題」
「無題」
一気に書き上げる、ユーモア溢れる、絵はその場の空気を一変する。
ボールペンを使った作品と、墨を使う作品では、趣が大分違うが、モチーフは、
家族や、十字軍、自身の頭の中で、紡がれる物語の登場人物などである。
また、私生活が、絵に描かれることも多い。
何を描くかはどうやって考えるの?の質問に「お山の向こうから、これを描けって
なんかがやってくるのさ」と答えたり、本好きの彼の語録は時に周りをうならせる。
『大好きなユウト先輩みたいになりたい!!』
大輝くんは目標に向かっていつも一生懸命お仕事をしています。
額に汗をいっぱいかいて。
『ぼくマッサージが得意なんです。やりましょうか?』
私の座っているデスクにきては肩をマッサージしてくれます。
『これは本当にひどいですね!ぼくがまいにちやります!』といいながら。
そんな彼の作業日誌に感想とともに毎日描き添えられていたイラスト。
楽しくってキュートなキャラクターがいっぱい!
このコたちを日誌の中から出してあげよう!
パソコン上ですべて自分でトレースをし、着色をほどこしてみると、
なんとも驚きのカラフルワールドが飛び出しました!
大輝くんの不思議な仲間たちを皆さんにご紹介したいと思います。
こうきKouki
- 【受賞歴】
- 必然性のない必然vol.9(2016)
- 第四回ペングアート展(2016)
- 他、多数。
- 所属:
- ペングアート 成人サークル
- 1995年生まれ、札幌市在住
日常で出会った事物の多くについて独特のイマジネーションを持っているようだ。
そのことが描いた絵から伺える。
特に「動物」の絵に関しては「見る人を楽しませる」のに充分な要素を備えていると感じる。
画面上で組み合わせるポーズやコスチュームなどから描かれた対象自体がその瞬間を楽しんでいるようなそんなキャラクター性が画面にあらわれてくる。
歌いながら描く姿は演奏家のようでもある作家の持つ楽しげなイマジネーションの中から次々に絵が取り出されて、多くの人の視野に飛び込んでは楽しい気持ちを広げていくようだ。
LINEスタンプも好評展開中。
曽我部 永遠Towa Sogabe
「申」
2012年より活動開始。「絵が得意です。」そう口にして。丁寧に描く。粘り強く加筆する。
仕上がった世界には水分があり、風が吹き、匂いが漂う。
自身の画材を持参して、抽象、具象、様々な作品を描く。
自分のあらゆる可能性を模索し続けながら今日も制作に励んでいる。
「メリークリスマス」
すこし鼻にかかった声で『いっしょに写真とりましょう~?』とやってくる。チカゲ。
写真が大好き。趣味は自撮り。
祝い事、季節のご挨拶には必ず自撮り写真を貼ったチカゲオリジナルカードが送られてくる。
時には豪華チカゲブロマイド入り。
私のデスクのまわりは彼女のメッセージと自撮り写真でいつか埋め尽くされるだろう。
子どもの頃からひとりでいろいろな想像をして絵を描いていた。
大人になったいまも、仕事の合間に突然絵を書き出す。
ワンピース、首飾り、ハイヒール、マイク、赤ちゃん、ミニスカート、魅力的な唇、おっぱい。
女性的なモチーフが多い。それは彼女の普段のスタイルにも通じる。お出かけには真っ赤な口紅にミニスカート。
素顔の彼女はまるで赤ちゃんみたいなほっぺと笑顔だ。
不思議なワールドにどんどん巻き込んでいく魅力的な女のコ。それがチカゲ。
「視線」
「ヒトの森」
休職していた頃、不安やそわそわした気持ちを落ち着かせる為にカウンセラーから勧められた貼り絵と点描画。
没頭していると心が安定し、不必要な考えや嫌な思いから解放される。
それだけのために点々し続けた作品は3年間で100点におよぶ。
カラフルなパターン、幾何学模様のようなデザイン、点の強さや密度の違いで表わされた物語をイメージさせるモノトーンの作品など、独特のタッチからその時々の彼女の頭の中の小宇宙が表出され続ける。
酒田 浩之Tama.Varn.Dragon
- 所属:
- 個人
「Neuroeolutinction」
アートディレクターである彼の作品は、手がけてきた仕事(商業アート)とは別のチャンネルとして、しばりのない自己表現への欲求を満たすものだと言う。
ひとつの表現方法にこだわらず、「いま、ここにあるもの」「いま、頭に浮かんだこと」をあえてアンコントロール(行き当たりばったり)に描きたいと考える。
100均のペンで描くシリーズ、一筆書きシリーズ、流木アートシリーズなどに共通して描かれるテーマは「心理」である。
角田川 清Kiyoshi Sumidagawa
- 所属:
- おんべつ学園
「角田川清の世界」
「汽関車」
汽車やバスの絵を描くのが得意で数多くの作品を作りあげています。
集中し細かな部分まで描き上げる一方、本職はパン職人です。
「あひるの散歩」
色鮮やかな絵を描きます。休日や時間があるときに色鉛筆、クーピー、
絵の具などを使用し、迷い無く描き塗っています。
椎茸栽培職人でもあります。
「管理されるもの」
「自傷のドグネズミ」
「我を見よ~コミミズク~」
強い線。強い色。無いはずのツノ。何かの管。血管。動脈。静脈。
様々な動物が生物を越えた姿で描かれる。異なる数種類の動物のかけあわせ、獣をかぶったニンゲン。
どの生き物からも突き出す、吹き出す、ほとばしる何か。しかし本人はいたっておっとり。
『てきとうなんです。恥ずかしいです。』笑ったままの優しい目で言う。10年間、家で描き続けた絵。
誰かが興味を持って見てくれるなんて思わず過ごして来た。面倒だけど描き上がると達成感があるという。
こんなにもエモーショナルな作品を生み出す過程は彼にとっては単なる作業なのだ。
ペンと色鉛筆を重ねて丹念に塗り上げる作業は、紙の裏側にもはっきりと熟練の職人の型押しのように浮かび上がる。
真っ白な画用紙の裏のもうひとつの作品。お見せできないのが残念だ。
古山 一彦Kazuhiko Koyama
- 所属:
- 個人
- 北海道鹿追町在住
「共存~一緒にいようよ~」
4匹の猫と山の中で暮らしています。最年長は20歳。ニンゲンなら100歳です。
足腰も目もだいぶ弱りましたけど、まだまだ元気です。
他の猫達も捨てられたり迷ったり、ドコかからやって来た猫達ですけど今ではみんな家族です。
作品は猫の彫刻です。メッセージを持ってか当たりかけているシリーズを
ずっと作っています。
猫も人もみんな一緒に幸せに暮らせる社会になるといいなあ、って思っています。
「パンダ」
生まれつき耳の聴こえない彼は、洋裁やクリーニングなどの手先を使う仕事をし、65歳(定年退職)をきっかけに
アート工房Qila-9に参加。
女性たちのやっている羊毛の小物づくりを見て、はじめは動物のキャラクターワッペンを見よう見まねしていたが、突然パンタに目覚め、「マルコレ」の世界がはじまった。
可愛くって、シュールで、暖かいけど、無機質なマルチャンの世界は、羊毛小物をアートに引き上げたと評価される。
「NEO FUGAKU36KEI」
何をやってもみんなにいい顔されない、満たされない、認めてもらえない。
三十数年「いい子」を演じてきた。でもそれは「空っぽの自分」だった。
誇れるものなんて何もないと思っていた自分が唯一、誰かに褒めてもらえたのは絵だった。
だから、褒められるために描き続けた。でも、どこか冷たい空気に疲れてやめてしまう。
そんなある時、絵を描く仲間を遠くで見ているうちにまた、描きたくなった。
仲間から、自分のために描くと気持ちが暖かくなることを教えてもらった。
そしてようやく、絵を描くのが楽しくなって描き続けている。
「無題」
佐々木が描く、独特のラインで描かれる異形の者たち。陽気さの中に影が漂う画面。
繰り返し描かれるモチーフはおっぱい、鳥、火山などである。絵を描きはじめた頃は
みんながやるから俺も…のような感じであったが、年をかさねるごとに、制作に対する
意欲が増してきている。
新しい画材にも意欲的で、色んな種類の画材を使いこなす。
佐々木の制作風景を見ていると、次から次へと描く物が溢れてくる時と、早く終わらしたい
時とかなりはっきり分かれている。
描いたものがなんなのかを聞いても、本人は「ウ~ンわからない」と答えることが多い、
頭の中に浮かんだ映像を描いているのだろうが、その映像にラベルを貼らない佐々木。
何にでも、簡単にラベルを貼ってわかった気になっている自分に気づかされるのである。
「無題」
「無題」
吉田を見ていると、絵を描くこと、その行為自体を慈しんでいるのだなあといつも思う。
丁寧な手さばきで描く自画像や、写真集の動物たち。
途中、何度もスタッフのところに持ってきては、
もっと塗ったほうがいいかな?と確かめながら徐々に吉田の作品は出来上がっていく。
ものを見ながら描くという行為、サポートを必要とするが、50歳を超えて、限界を突破し、可能になった。
そのことは、吉田の創作活動に自由を与え、彼の絵画の世界を広げることにつながった。
吉田の人柄、笑顔が、そのまま写し取られたような、作品に癒される人は多いのです。
長崎 智子Tomoko Nagasaki
- 【受賞歴】
- みんなあーと2015
- 創立50周年特別賞
- あいご芸術賞受賞
- 所属:
- 島屋ゴマサーカス
- 1974年、釧路市生まれ
「無限の笑柄」
大きな声で『ハイ!!』と返事をする。女子プロに憧れている。トイレに入る前にズボンを
脱ぎそうになる。北斗の拳とかいたTシャツを着る。誰にでも『結婚してる~?』と聞く...
特徴をあげるときりがない。
そんな豪快な彼女は繊細な作業の貼り絵が得意。
お誕生日には彼女から貼り絵のお祝いが届く。結婚祝いにも貼り絵が届く。大好きなアイドル
の事務所にも貼り絵を送る。コンサートにもプレゼントの貼り絵を持参する。
スターは見たいけれど始まる前の暗転が大のニガテ。
そんな彼女の創作人生。毎年毎年作品を出品し続けて初めての賞に入選しました。
タイトルは『無限の笑柄』。豪快な笑顔の彼女の繊細な初の点描画です。
微生物なのか動物の模様なのか・・・。
本当は『むげんのひょうがら』と言ったのがなまって『しょうがら』になったのは内緒です。
「テンシ」
「クジラの一生」
「みみのココロ」
「All Thank You」
絵を描きはじめたのは、就労支援事業所の管理者にすすめられたから。
自分の才能に気づくまでの人生は、押し寄せる不安感や絶望感に飲み込まれそうになる毎日だった。
どこにもおさまれない。
混ざり合う事もできない。
そして自分も違和感しかない。
「なんのために生きればいいの?」が口ぐせだった。
自身の生立ち、未来、抱える何重もの病、あこがれ、怒り…。
心身の中で飽和するすべてが、彼女の身体を通って、指先から色鉛筆に伝わり、とても宇宙的で、どことなく宗教的で、しかしポップなファンタジーの世界となる。
絵と出会い、そんな世界を生み出す自分に戸惑いながら、少しずつ手探りで、彼女の作品は進化し続ける。
アヤカAYAKA
- 所属:
- 個人
「無題」
自身も強迫障がいを抱えながら、障がいのある人たちを支えるの仕事をする。
いつも笑顔で、優しく、きめ細やかなケアからは想像できないほど、彼女の作品は大胆で、熱い思いに満ちている。
羊毛、針金、糸、電球、木、粘土など、あらゆるものを使って、何かを形作るのではなく、思いのそのままが形になっていくのが彼女の作品の特徴だ。
碓井 良平Ryouhei Usui
- 所属:
- 社会福祉法人
札幌協働福祉会
アートセンターあいのさと
施設長
- 1949年生まれ
「猫二匹」
1972年 舞台活動開始 千田是也主宰 ブレヒト研究会参加
1982年 美術製作開始 荻太郎に師事 伊勢丹そごう 東急 画廊にて個展
1985年 スペイン アラ ンフェス滞在 制作
2000年 ニューヨーク滞在 制作 ギャラリー パシフィコにて企画展
2001年 障がい者美術に出会い、衝撃を受ける
札幌協働福祉会よりワークショップ依頼を受け、携わりはじめる。
2003年 大通美術館にて ~通路展~開催 ボーダレスアートの先駆けとなある
2004年 札幌 北翔画廊にて草間弥生など、有名アーティストと共に
障がいの有無を問わない企画展を開く
2010年 札幌協働福祉会より依頼を受け、アートセンターあいのさとを立ち上げる。
以後、知的精神障がいを持つ人々の作品を世に送り出す活動に専念。
「元気になれる絵を」
平成28年7月より、長期入院の為の作業療法として、楽しい時間を作る為に
水彩を使って初めてみました。初めてのチャレンジです。
皆の元気の為に、暖かい絵を描いてみました。
患者達の絵を見て元気になれたので、コレからも自信を持って
少しずつ色々と絵を描いていきたいです。
「無題」
ガラスのアクセサリー、ふかふかのパン、香ばしい焼き 菓子、さまざまなタッチの絵画、こころを映し出す詩。 彼女のてからはたくさんの素敵なモノが生まれる。 作家である事をきちんと自覚しているゆえの作品たち。
「みんなの顔」
似顔絵を書くのが大好き。最初は、描いた描いたと言って見せてくれた顔が、全員まるで同じ顔でした(メガネをかけているか、かけていないかくらいの差はある。)
女子職員から「私は、おでこに三本線なんかない」「髪の毛はもじゃもじゃじゃない」等の苦情を元に、モデルとなる人の特徴を微妙に捕らえた作品に変貌。最近では、顔色までもカラフルになり、赤く描かれた人は「あれ、今日、自分、熱でもあるのかな」とか思っちゃうほどに。
「無題」
普段は静かにニコニコしているさいかさん。
『やるかい?』と問いかけると『できない。やらない。』
でも、問いかけではなくやり方を伝え、一緒に行い、出来ると思うと、
ずっとやり続けるパワーがある。
今、そこから少しずつ『こうしたい。ああしてみたい。』という気持ちが溢れてきている。
「とり」
牛の絵を描くことで、園内では有名な彼ですが、突如「牛以外にも描けるんだよ」とつぶやいた後に、すごい勢いで仕上げたのが、このトリの絵。
言葉での表現は出来ますが、あんまりしたくないシャイな方で、その分、がっつり絵に表れます。絵から声が聞こえてきそうな程に。
今回は「とりだってかけるんだ!」だと思います。
「何かが起こりそうな予感」
きちんと収納された彼女の製作途中の品々。
小さく四角にきった無数のフェルト。
昆布巻きのようなものの束。
何やら巻いたもの。
瞳孔がひらいているようなてるてる坊主。
まったくこの先がわからない。それがかわしまゆうこワールド。
『世界に出るにはどうしたらいいんですか?』そんな質問がまっすぐ飛び出す。
そうなのです。
かわしまゆうこはせかいをめざすげいじゅつかなのです。
絵も人形も不思議なものも小説もすべて世界へ向けてのじゅんびなのです。
秋元 千代子Chiyoko Akimotoa
- 所属:
- 愛灯学園
「無題」
可愛い小物や動物が大好きです。ウサギを描いてみましたよ。
眼差しがとってもキュートでしょ?
「いきもの」
受賞を機に1年間で800枚ほど作成。その後、完全に飽きてしまい月に一枚描けばいいほう。
尾形 信夫Nobuo Ogata
- 所属:
- 愛灯学園
「無題」
梨とリンゴ。
美味しそうに見えますか?
パステルを使ったのは初めてです。
今はお仕事が忙しくてなかなか絵を描く時間がありません。
杉田 宇宙Sora Sugita
- 所属:
- 愛灯学園
「BILLY JOEL 52NDSSTREET」
「BOB DYLAN THE FREEWHEEL」
普段は広尾町の事業所に通われていますが、短期入所利用の際に当学園のアトリエぐるぐるにて創作活動を行っています。
独特な模写がとっても得意です。
始めはイラストの模写をしていましたが、イラストが写真に、写真が有名な絵画に、絵画がLPジャケットに発展。
元ネタとのギャップがたまらなく面白いのです。
高道 泰年Yasutoshi Takamichi
- 所属:
- 愛灯学園
「無題」
十勝を走るバス、通称「カチバス」です。
昔懐かしい青と黄色のツートンカラー。
現在はほとんどがラッピングバスになってしまいました。
「うみ」
確固たる意思で「海を描いた!」とか言いながら作品を見せてくれますが、大抵衝撃が走ります。
「海!?」頭ががちがちな私からしてみれば、虹?みたいなものも、彼女にとっては「海」だったりするのです。海が青いとか、海は一色とか、勝手に思い込んでいる概念なのかもしれませんね。
今日も、何やらこまごまと海や川を描いています。
「虹と汽車」
好きな色は紫。毎日日中通っている事業所の側を通過する汽車のチェックを怠らず、極寒の日でもシャッター全開にして怒られちゃうお茶目さん。
阿蘓 利昌Toshiaki Aso
- 所属:
- 愛灯学園
「無題」
普段ほとんど絵を描くことはありません。
大好きなコーラだから、描いてみたのです。
「ぼたんの花」
ふだんは、元気な彼女ですが、絵を描き始めると、周りも見えないくらい真剣になります。
「大好きな人の顔」
絵を描き始めたのは、ここ数年。まだ描くことに魅力は感じていない。
「好きな人描いて!」の声かけに、ほぼ100パーセント女性しか書かない正一さんの潔さは、ある意味とっても素晴らしい。